公営ギャンブルは儲からないと耳にした事がある人は多いですよね。

実際に、競馬をしている人の9割以上は今までの収支がマイナスとなっています。「競馬で勝っている!」と豪語している人も1日や1ヶ月といった短い期間だけだったりします。

今回は、よく耳にする「競馬が儲からない」という理由の解説をしていきます。

還元率の壁で負けやすくなっている

競馬を含む公営ギャンブルは基本的に還元率が約75%と言われています。

1レースの売上が1000万円だった場合、レースが始まる前に運営費や国益として25%の250万円を競馬場が持っていきます。

残った750万円を競馬ファン・ユーザーで奪い合う事になります。

還元率が低くなるとユーザーが損をしやすい、負けやすくなります。

買えば買うだけ損をすると言われている日本の宝くじの還元率は「約45%」です。

宝くじはさらに1等や前後賞に還元するお金の多くを割いているので、1等や2等といった高額当選をしない限りほぼ100%の確率で損をします。

ちなみに、宝くじの1等が当たる確率は歩いていて頭に隕石が当たる確率より低い、普通に生活をしていて雷に打たれる確率と同等と言われています。

競馬は、宝くじと異なり自分で予想が出来たり、馬券が当たった人で売上の75%を山分けする事が出来るので馬券を買う回数や1レースで購入する点数(組み合わせ)を増やせばそこそこ当たります。

しかし、競馬は上記で解説した通り還元率が約75%なので馬券を買う機会が増えれば損をしやすくなります。

実際に競馬をしている人の平均回収率は約75%と還元率と同等となっています。

馬券の買い方や考え方にブレが生じると負けやすくなる

競馬の予想方法に正解はありません。出走する馬の血統や過去の実績、パドックでの様子と人によって予想に必要な情報が異なります。

様々な情報を駆使して予想する事で的中率・回収率が向上すると勘違いしがちになりますが、予想方法がブレてしまうと逆に的中率・回収率は安定しなくなります。

競馬で儲けている一部の人やプロの馬券師は予想方法にブレがなく常に同じ考え方や予想方法を行っています。

負けが続くと購入する馬券の種類を変えたり、購入点数を増やしてしまう

競馬の平均回収率は約75%ですが、平均より回収率が低いという人はかなり多くいます。

競馬は勝つ人だけが利益を上げ続けて負ける人は損をし続けやすいギャンブルだからです。

また、平均回収率を下回っている人の多くが購入する馬券にバラつきがあります。

基本的に3連単を購入する人がほとんどですが、調子が悪くスランプに陥ると「予想が当たる感覚を取り戻そう」と的中率の高い馬券を購入する人が増えます。

単勝や馬単等、3連単以外の馬券は3連単と比べると的中確率が高くなっているので当てやすいと感じてしまいます。

しかし、普段は買わない慣れていない馬券でレース結果を予想しても的中率が急激に上がる事はありません。

さらに、当たる感覚や的中率を上げる事に執着して購入点数を普段の2~3倍以上に増やす人も多くいます。

確かに、購入点数は多い方が的中率は向上します。しかし、競馬のレース結果は必ず1つです。正解以外は、全てハズレ馬券で無駄になります。

「ハズレ馬券が増えても当たれば良い」と考える人もいますが、ハズレ馬券が多くなると馬券的中時の儲け(利益)が少なくなってしまいます。

購入点数を増やして運良く配当オッズが高い馬券が当たってしまった事で勘違いして元の購入点数に戻れず気付けば1レースで負ける金額だけが増えてしまったという人も珍しくありません。

1点に賭ける金額が同じ時に、10点購入して当てるのと5点購入して当てるのではどちらが利益が大きいか考えればすぐに理解出来ますよね。

また、予想がハズレた時のマイナスも変わってきます。1点につき1000円賭けていると10点購入のマイナスは1万円ですが、5点購入であれば5千円で済ませる事が出来ます。

当たった時とハズレた時のどちらの事を考えても購入点数を増やすべきではありません。

競馬が儲からないと言っている人の多くは、馬券の種類にバラつきがあったり購入点数が多い傾向があります。

荒れそうなレースも気にせず馬券を購入している

荒れそうなレースでも気にせず馬券を購入している事も競馬で負ける要素の1つです。

天候や馬場状態が悪い荒れそうなレースは、実際に万馬券が出る確率が高くなっています。

しかし、荒れそうという事は「予想が難しい」という事と同義です。予想が難しいレースを当てるにはどうしても購入点数が増えてしまいます。

購入点数を増やしたのに馬券が当たらないとマイナスだけが残ります。

実際に、回収率が平均を下回っている人の多くが一攫千金を狙って荒れそうなレースを狙って馬券を購入しています。

荒れそうなレースの結果を予想するのはプロ馬券師でも難しいと言われていて、素人の人は的中率が10%を切る事も珍しくありません。

10回に1回当たるかどうかの万馬券が当たるまでにかかる購入費用と当たった時の配当金を比べると購入費用の方が高くつく可能性の方が高くなっています。

一攫千金の夢を見やすいという点も競馬が儲からない理由の1つです。

期待値が高い馬券を購入している人が少ない

競馬が儲からないと言われている原因の1つとして「期待値の高い馬券を購入している人が少ない」という点が挙げられます。

競馬に限らず、ギャンブルには期待値という物が存在していて長期的に儲けるためには期待値を追いかける事が必須となります。

しかし、競馬を楽しんでいる人で期待値を知らない人が多くいます。

知らない間に期待値のない馬券を購入している事が原因で負けてしまっているというケースです。

競馬で儲けている人のほとんどは、しっかりと期待値を計算して儲かる馬券のみ購入しています。

期待値は「的中率×払戻オッズ」で計算する事が可能です。

オッズと馬の実力に歪みが生じる

競馬の払戻オッズは、人気(投票率)によって変動します。競馬初心者やプロ馬券師といった競馬歴や知識に関係なく誰かがどこかに投票すればオッズが変動します。

その時に生じるのが「オッズと馬の実力との歪み」です。基本的にオッズは強い馬ほど低くなります。

しかし、競馬初心者やオッズ予想をする人が1番人気が絡む馬券を大量に購入する事で実力以上に人気になってしまいます。

一度生じたオッズと実力との歪みは解消する事がほとんどなく、さらに人気を集めてしまう事も珍しくありません。

その結果、実力では他の人気馬と大差がない1番人気が絡む馬券を購入して馬券を外してしまいます。

様々な情報を使って各馬の実力をしっかりと判断する事が出来ない人が多いといった理由から競馬は儲からないと言われています。

まとめ

競馬は、還元率が約75%となっている事や考え方が少しブレただけで的中率・回収率が不安定になりやすいギャンブルです。

しかし、競馬をする人の全員が負けるわけではありません。ごく一部の人ではありますが、競馬で安定して儲けている人も存在します。

競馬は儲からないギャンブルなのではなく「負けやすいギャンブル」というのが正解です。

競馬で負けないためには競馬の仕組みを理解したり、期待値を追いかけたりと勝つための勉強が必要となります。